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みなさまと全林協をつなげる、コミュニケーションブログ★ 全林協編集部・解体新書

分かりやすさを第一に。けれど「賢く見せよう」が、じゃまをする。

私たち編集部の仕事で、まず気をつけているのが、「分かりやすい」ということです。
読者にとって分かりにくい本や雑誌では、つくる意味がありません。
読者が求めるテーマ、内容であることはもちろんですが、それが読者に読まれ、理解されてこそです。そうでなければ、紙の無駄遣いになってしまいますから。

マニュアルか保険の説明書のような「書いてあるんだから、全部読めば分かる」では、分かりやすさの対極の姿勢になってしまいます。

文字原稿内容はもちろん、見出し、全体構成、写真かイラストでの説明、的確な図表。
そして、レイアウト、装丁デザイン。
それらすべてについて、「読者に分かりやすいか」をチェックしながら、毎日仕事を進めています。

ところが、「分かりやすさ」に気を配るという姿勢が、実はなかなか身に付かないものなのです。
大学出たての職員の場合、とくにこれが難しい。
なぜなら、試しに原稿を書いてもらうと、「いかに自分が賢いか」を懸命に見せようとします。小難しい言葉も入れながら。
そこには、読み手に分かりやすいかどうか、などへの配慮はこれっぽっちもありません。

大学では、それでも通用します。教官が否が応でも学生の書いた論文を読んでくれますから。

でも、商品となる本や雑誌づくりに同じ姿勢で臨んだら、どうでしょう。

「いかに賢く自分を見せようか」。この悪い癖が、なかなか抜けないのです。

読者に読まれ、理解され、それがさらなる読者を増やす。そのためには、どんな本づくりが必要か。
結局は、自分の役割、雑誌・本づくりの最終目的をしっかり見据え、編集に当たる。そんなプロ意識を自分の心の中に、どう育てていくかということになるのでしょう。

一つのきっかけが、「この人、すごい」という心から感動・感銘を受ける体験です。
一流の仕事に出会ったとき、みんなにも知ってほしい。すごさを伝えたい。そんな思いにかられます。
「すごい」人の仕事の前では、「自分を賢く見せる」など、いかにつまらないことか。

そんな体験をできるかどうか。一流の仕事に出会えるかどうか。
このようなきっかけから、徐々にプロ意識が芽生えることだってあるのではないか。
自分の体験を振り返りつつ、そう考えています。(白石)


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★名前:白石 善也 ★性別:男性 ★全林協歴29年 ★現在及び今まで担当してきた出版物(抜粋) 書籍はほとんど全部です。 ★印...
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