日吉町森林組合の湯浅勲さん。
組合参事として「一人ひとりの職員がイキイキ」をモットーに職場改善を進め、提案型集約化施業のモデルとなる「森林プラン」で地域の間伐をすすめ、その明快な仕事のすすめ方で地域の森林所有者との信頼を築いてきたことで知られます。
湯浅さんが、仕事や各地の研修でのやり取りから得た実践アドバイスをまとめたのが、本書です。
団地化、集約化を進めたい、生産性を上げたい。林業を変えたい。そんな時、さまざまな課題、疑問が持ち上がります。
誰にも聞けない、誰も教えてくれない。そんな時、ぜひこの本があなたの助けになります。
いわば担当者を救うアドバイス集。
質問形式で、誰も教えてくれない悩み、疑問にズバリ答えます。
団地化、林業機械、路網、コスト管理の実践ノウハウを公開。
みなさんが仕事上で突き当たった壁をブチ破るさまざまなヒントが、具体的事例で述べられています。
例えば、こんな問答が本書に納められています。
問 山主さんからの信用を得る方法は
アドバイス 信用は組合の大きな財産、ファン組合員を増やせ
問 作業道アレルギーの山主さんへの対処
アドバイス 原因は思い込みと広すぎる伐開幅か
問 境界確認の現場に立ち会ってくれない山主
アドバイス 自分で考え、お客さんといい関係を築いていくこと
問 団地内全員の承諾が得られない
アドバイス 妙案はあなたの頭の中にある。誠意と熱意が通じるかどうか
問 機械をもう1セット買いたいのだが……
アドバイス 1班に機械1セットがムダの元凶
問 プロセッサとハーベスタ
アドバイス その事業体の使い方しだいで選択すべし
問 組合の将来が不安、幹部に聞いてもらいたい
アドバイス 交渉相手の正体を見抜け
問 本気で働く気があるのかどうか
アドバイス もう少し真剣に、採用責任を考えること
などなど。
これで仕事が楽しくなる本です!
(白石)
湯浅勲の林業実践問答 集約化の壁はこうしてブチ破れ 